青木あすなろ建設様:施工BIMの取り組みから「見える化」の推進まで各フェーズでmixpaceを活用

導入事例 2024-04-16

青木あすなろ建設様では、2016年より施工BIMの取組みを開始し、大型物流施設や難易度の高い傾斜地での解体・新築現場など、多くの現場で施工計画などの「見える化」支援を進めています。その取り組みにおけるmixpace活用のきっかけと方法について、建築技術本部生産設計部の村川 昌広様にお話をお伺いしました。




 

キーワード:BIM / CIM、施工計画、施工確認、合意形成


 

【施工BIMの取り組みについて】

建設ライフサイクルでのBIM活用を試行し、営業フェーズから施工フェーズへ繋げる「つかうBIM」として、関係者間での意思統一や合意形成に活用しています。複雑な建設プロジェクトを効果的に管理し、「見える化」を通じた問題解決のスピードアップを実現してきました。革新的な技術を駆使して、建設プロジェクトの効率化と品質向上に日々取り組んでいます。

元々、施工の現場で長く従事しており、BIMデータを整備するだけでなく、BIMデータを活用してどのような支援が効果的か常に考えて、様々な検証を重ねてきました。

VR(仮想現実)・MR(複合現実)・AR(拡張現実)技術を活用し水平展開をすることで、現在は営業フェーズから施工フェーズまで、3Dの視覚効果による多くの関係者間での速やかな合意形成・問題点の早期解決など、「見える化」支援の実績を積上げてきています。

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画像 - 各フェーズで活用しているBIM及び関連ソフトウェア

【mixpaceを活用しようと思ったきっかけ】

2019年に、HoloLensとRevitに対応し、鉄骨・設備モデルの大容量のBIMデータを取扱いできる「mixpace standard + R」プランを導入しました。2019年12月のmixpace iPad対応版リリース後は、現場社員へiPadの支給が進み、遠隔支援でのARプレゼン等にも活用の幅を広げ、理解力向上にも繋げました。

2D資料で分かりにくい箇所を立体視することで、より理解力も向上し意見も活発化する為、MR / ARプレゼンは営業フェーズから施工フェーズまで、多くの関係者間での合意形成・問題点の早期解決など、「見える化」支援に高評価も頂いています。

データの準備も迅速に行うこともでき、「Autodesk Construction Cloud (BIM 360 / Docs)」との連携で、3Dデータをコンバートし、ARマーカーを複数設定するだけで、社員間での共有や遠隔支援にも対応を可能としています。

【活用方法、活用した所感・効果】

iPadを使用した「1/100サイズでの施工現場のAR」で確認したいという支援依頼が最も多いです。現在、iPadが全ての現場社員へ支給されており、mixpaceのiPadアプリの操作性が良いこともあり高評価を得ています。

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写真 - 1/100サイズの施工ステップを並べて表示している様子

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写真 - 1/100サイズのモデルで重機の選定を行う様子

また、クラウドを経由して現場とデータを共有できるため、遠隔地への支援にも対応が可能であり、AR活用で高い効果・業務効率化支援にも繋げられています。

躯体工事完了後には、現場内で仕上げ工事のサイン・スイッチ等の設置箇所を確認。ARで表示したモデルをmixpaceアプリ内のメニューから1cm単位でその場で移動させるなどして、多くの関係者と意見交換ができました。早期の問題解決・要望に応えることも可能となり、より高い効果が得られました。

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写真 - 施工現場にてBIMデータを重ね合わせて確認している様子

現場でBIMデータを位置合わせする際の工夫として、通り芯(返り墨)を予めモデル化しておいて、それを現場にて重ね合わせをすることにより、位置合わせにかかる時間を短縮することが可能になりました。

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写真 - 通り芯(返り墨)をモデル化した例

【今後のAR技術とmixpaceに期待するところ】

mixpaceのプロジェクトは無制限で増やしていくことができるが、多くの支援依頼に対応しているためプロジェクトの数が多くなっており、必要なデータをすぐに取り出せるように、フォルダ階層や検索の機能が必要と要望しています。また今後、音声認識によるモデルの表現、画像認識による位置合わせ、データの表示 / 非表示をスライダーで操作をし、4Dシミュレーションのようなプレゼンが可能となれば、デジタルが苦手の関係者でも気軽に活用して頂けると考えています。青木あすなろ建設では、工事フォルダの階層設定、音声・画像認識を活用した操作などを導入することで、容易にmixpaceを活用できるようになることを期待しています。これにより、更なるプロジェクトの効率化と品質向上が見込まれます。


mixpaceチームより

本記事の作成にあたり、詳細な検証事例をご提供いただきました青木あすなろ建設株式会社 村川様に改めて感謝申し上げます。
頂戴したフィードバックを活かし、さらなる品質向上やよりご活用いただける機能開発に努めてまいります。

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