北土建設株式会社様:施工前の構造物の位置確認や交通規制状況の確認にmixpaceを活用(前編)

導入事例 2024-02-06

北土建設株式会社様では、 施工前の構造物の位置確認や交通規制状況の確認にmixpaceをご活用いただきました。その活用の目的や効果について、土木部DX戦略部の石田裕也様にお話を伺いました。本記事はその前編となります。


 

キーワード:BIM / CIM、施工計画、交通規制、現場見学会、合意形成


 

【mixpaceを活用しようと思ったきっかけ】

橋梁や道路の工事において、施工前の構造物の位置の確認、施行中の設計データと現地の比較、現場見学会での説明資料としてmixpaceを利用しました。

従来は2D図面を利用し、口頭で説明しながら頭の中でイメージしていましたが、人によって思い浮かべるイメージが異なったり、初心者には理解しづらかったりしていました。そこで、容易にイメージが共有できること、それぞれが思い浮かべるイメージの相違を防ぐこと、複雑な構造物の形状を初心者も理解しやすくなることを期待し、3DモデルとARを利用することにしました。

電波の入らない環境下での工事もあるため、通信環境が不要なARを探していたこと。iPadとARマーカーで完結するため、コンパクトに持ち歩けることからmixpaceを選びました。

【活用方法、活用した所感・効果】

様々な工事現場で活用しましたので、本日は3つ事例を紹介します。

■現場1.老朽化した橋の下部工事(錦秋橋)

老朽化した橋の下部を修繕する工事でmixpaceを利用しました。既設の橋の下部工事のため、工事完了時の確認よりも、工事中の橋の交通規制についての確認を主に実施しました。橋の上から下部へクレーン等を使って資材を下ろす様子などは、撮影視点や撮影場所を工夫することで遠近感を出しました。

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写真 - 交通規制の状況をAR表示している様子

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写真 - 橋の上部からクレーンを使って作業する際の状況をAR表示している様子

交通規制については、運転者から規制状況がどのように見えるかも合わせて確認しました。車の3Dモデルの中に入り込んで見ることで規制の見え方を再現できたのは、特にいい資料になったと思っています。

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写真 - iPadアプリを使って交通規制の状況を確認している様子

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写真 - 3Dモデルの車の中に入り込んで交通規制の見え方を確認している様子

片側交互通行で工事するため、自転車と大型車両を同時に走らせた場合についてもシミュレーションしました。数字上は互いに距離があっても、AR表示でイメージとして見ると危険だとわかりました。ARでは現実味が増した状態で危険な状況を再現して確認できるため、安全対策にもってこいかと思います。

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写真 - 自転車と大型車両が同時に走った際の距離感を確認している様子

後編に続く


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