北土建設株式会社様:施工前の構造物の位置確認や交通規制状況の確認にmixpaceを活用(後編)

導入事例 2024-02-13

北土建設株式会社様では、 施工前の構造物の位置確認や交通規制状況の確認にmixpaceをご活用いただきました。その活用の目的や効果について、土木部DX戦略部の石田裕也様にお話を伺いました。本記事はその後編となります。

※前編はこちら


 

■現場2.樋門の解体・新設工事(旧千歳川)

古くなった樋門を解体し、新しく作る工事でmixpaceを利用しました。巨大かつ複雑な構造物のため、ARで完成形のイメージを共有することで目標が定まったと思います。「思っていたより大きかった」、「ここにものを置くと干渉しそう」等、2D図面では分かりにくいところまでイメージし、共通認識を持つことができました。

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写真 - 施工前に工事内容をARで確認している様子

また、現場見学会では、参加者より「わかりやすかった」、「図面だけじゃわからなかった」とお褒めの言葉を頂きました。遠方のやや高いところからAR表示をすることで、工事の全体像を確認できるとともに、より現実味がある映像にすることができました。

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写真 - iPadアプリを使って工事の完成形を確認している様子

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写真 - 遠方から表示することで工事全体の完成イメージを確認している様子

 

■現場3.道路の新設工事(月形線)

現道が遊水地に沈むため、新しく道路を作る工事でmixpaceを利用しました。

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写真 - 交通規制と合わせて道路工事についてAR表示している様子

今回の工事では畑に入る取付道路が多数存在したため、畑所有者と取付道路の位置についての打ち合わせ時に特に効果を発揮しました。普段図面を読む機会のない人たちには、すぐにイメージできるARは強力な説明手段となりました。取付道路の3Dモデルの中心にARマーカーを登録しておくことで、任意の場所にARマーカーの設置位置をずらすことで、疑似的に土地所有者の希望の場所に取付道路を重ねて表示させることができました。

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写真 - 畑所有者にiPadを使って取付道路の打ち合わせをしている様子

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写真 - 畑に入る取付道路をAR表示している様子

【今後のAR技術とmixpaceに期待するところ】

現在は、完成形の3Dモデルの作成・表現に留まっていますが、施工ステップなども表現できれば、今以上に説明資料としての説得力が増すと思っています。また、もっと位置合わせの精度が高くなれば、杭の位置やアンカーの場所出しなどにも使ってみたいと考えています。

要望としては、iPadアプリ起動時に周辺環境を見渡すことで行っている環境認識を、端末がスリープしてしまった時など任意のタイミングでやり直せる機能があると助かります。また、3Dモデルの水平・垂直移動や回転を行った際に、ワンタップで初期位置に戻せる機能があればと思いました。

3Dモデルを作ることが目的ではなく、それを利用して生産性の向上ができるかどうかを考える必要があると思います。手間ばかり増えてコストパフォーマンスが落ちたり、無駄な作業が増えたりしないよう、今後とも一緒に様々なチャレンジをしていけたらと思っています。


mixpaceチームより

本記事の作成にあたり、たくさんの事例をご提供いただきました北土建設株式会社 石田様に改めて感謝申し上げます。頂戴したフィードバックを活かし、さらなる品質向上やよりご活用いただける機能開発に努めてまいります。

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